百合コレクション[本]
- 作者: 宮沢賢治,ささめやゆき
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 1996/11/01
- メディア: 大型本
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ちっとも現れない次の町にいらいらしながら、
青く光る柳の葉がブリキに変わったり、曖昧な犬が横切る
“もうすっかり法則がこわれた”場所を旅するガドルフは、
雷雨におそわれて真っ黒な家で雨宿りする。
寄宿舎のような避病院のような建物には、人の気配が
あるようなないような。
窓から覗く白い顔、雷の幻燈に照らされた百合の花を
見つけたガドルフ。
(おれの恋は、いまあの百合の花なのだ。いまあの百合の花なのだ。
砕けるなよ。)
音と色と光といらだちと、唐突な恋と。
雨と黄昏が見せた黒い闇の中に浮かび上がる書割のような
百合の印象がおもしろい。
「夢十夜」の第一夜でも百合の花がでてきた。
- 作者: 夏目漱石
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1986/03/17
- メディア: 文庫
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「百年、私の墓の傍(そば)に坐って待っていて下さい。
きっと逢いに来ますから」と言い残して死んだ女に言われたとおり
真珠貝で穴を掘って女を埋め、星の破片を墓標にして、日がのぼり
おちていくのを数える男。いく日すぎたかわからなくなった頃、
石の下から青い茎がのびて蕾が真っ白い花弁を開く。
百合に接吻する男は、すでに百年たっていたことに気づく。
こちらはやわらかく匂いたつ百合の花だった。
海辺で[音楽][本]
というよりクーラーの効いた部屋で聴きたい。
- アーティスト: Thrills
- 出版社/メーカー: Virgin Records Us
- 発売日: 2003/06/30
- メディア: CD
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「Big Sur」もいいし「Don't Steal Our Sun」
にやられた〜。バンジョーの音に弱いな。
ダブリン生れの音は、乾いたビーチを思い起こさせる。
こっちはイギリスの北の海辺。
- 作者: ロバートウェストール,Robert Westall,坂崎麻子
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 1994/06/01
- メディア: 単行本
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第二次世界大戦の頃のイギリス。戦争で家と家族をなくした少年が、
海辺を犬とともに歩き始める。親切な人、残酷さにゆがんだ人
さまざまな人と出会ってみつけた心の王国とは?
誰もいなくなって犬と歩く時、海辺だけが彼の世界だった。
しかしやがて訪れる現実の描き方は残酷だ。
彼が山という自然に触れてはじめて、彼の世界に戻るところが
好きだ。山、緑、自然にはそんな力がある。
あたたかいのみものとパン[本]
傘はできるだけ持ち歩きたくないので、
ひどいどしゃぶりにあうこともあった。
芯まで冷えて飛び込んだ老舗の珈琲店は、
濃い目のコーヒーにミルク(牛乳じゃない)
を入れたのが定番な店。
ココアありますか?じゃカフェオレ・・・ない。
「ミルク多めにお入れしますね」と作ってくれた
コーヒーがほんとにおいしかった。
Hot Drinks around the World 世界のホットドリンク
- 出版社/メーカー: プチグラパブリッシング
- 発売日: 2005/10/22
- メディア: 単行本
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世界のあたたかいのみものを集めた本。
エピソードとレシピつきで楽しい。
コーヒーものはどれも美味しそうだけど、
ヨーロッパの方って思い切り甘くするのだな〜。
あったかいのみものでほうっとするように
食べることが、体や頭のスイッチをオンにして
すみずみまで力をくれる時がある。
- 作者: レイモンドカーヴァー,村上春樹
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1989/04
- メディア: 単行本
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子どものバースデーケーキを予約した母親。
その朝に事故に会い昏睡におちいる子ども。
混乱と恐怖の時間に「子どものこと忘れたのかい?」
と電話がかかってくる。
どこにも起こりうる、耐えがたい不幸な出来事。
不運な偶然は悪意を帯びる。けれど、邪悪ではない。
食べること、小さな、よきこと。
あめふり[本]
もういやだ〜ってほどは降らないなぁ。
- 作者: マリア・テルリコフスカ,ボフダン・ブテンコ,うちだりさこ
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1969/08/10
- メディア: 単行本
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「さあさあふるんだふるんだ
わがままいっちゃいけない
あめになってふるんだ」
こわい雲にどやされてしずくは地上に
降らされる!
- 作者: サマセット・モーム,William Somerset Maugham,中野好夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1959/09/29
- メディア: 文庫
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敵意を感じさせるほどに降り続く雨が
人の心までおびやかす。
南の島の湿った空気。
教化するという一方的な(暴力的な)
使命に心酔する牧師は
自分をあざ笑う娼婦の魂を救おうと
説教し祈り続ける。二人の関係は
変化し女は牧師に依存し許しを求め、
ついに魂を救済し満足感に浸る牧師が
最後にしたことは。
陰鬱な雨だ。
犬とあいさつ[本]
朝バス待ちしてたらおじいさんが連れてる老犬(多分)が
笑顔でよた・よた・よたとよってきてさわらせてくれた。
(他の人にはわき目もふらず一直線に)
指先ペロペロされるのも久しぶりでほにゃほにゃになったな〜。
心ゆくまで遊びたいな〜。
- 作者: 安東みきえ,下和田サチヨ
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2007/04/02
- メディア: 単行本
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大きなこぶをこさえた熊はレディベアをさがす。
レディベアって誰だったかおぼえてないけど
大事な相手で、いつもそばにいてくれた気がしていた。
頭のうちどころが悪かった熊がいとしい
恋人レディベアの愛の表現がいとしい。
ヘビの子どもがいとしい。
ひねくれカラスがおもしろい。
池の二人の友情に笑みがこぼれる。
父さんを着る牡鹿がかわいい。
熊と三日月の関係もすてきだ。
そしてトラがいい。
そんな、動物たちが語るお話。
ことばと物語がぴったりくる。
この感じどこかであったぞと思い起こすと
- 作者: トーンテレヘン,金子國義,Toon Tellegen,長山さき
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2000/03
- メディア: 単行本
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読み直してみた。
ハリネズミ、リス、ゾウ、カメ、アリ、コオロギ、タコいろんな動物たち、
登場するのは1種1匹でみんなおなじ大きさ。
だからタニシとゾウがお茶したり、ゾウとリスがダンスしたり、
リスがハリネズミを背負って木に登ったりする。
リスが誰だかわからない“親愛なる・・・”に手紙を書いたら返事がくる
「こっちも、おーい!」や、ゾウとリスが一度きりのステップをふむ
(そして落っこちる)「ゾウのワルツ」が好きだ。
だいたいこのゾウはいつも高い所から落ちているのだ。