自転車で[本]

ザッカリー・ビーヴァーが町に来た日

ザッカリー・ビーヴァーが町に来た日

1971年の夏。
何も起こらない静かなテキサスの町に
きらびやかに飾られたトレーラーがやってくる。
2ドルで世界一太った男の子を見せる見世物だ。


最初はやな奴だったザッカリーとの出会いで
13歳のトビーの夏は変化しはじめる。


ちょっとイライラさせる親友 
好きな女の子はかっこいいメキシコ人の男の子に夢中
かっこ悪いことしか言えない自分
歌手になる夢を追って出て行った母 
穏やかな父の心の中
老人・子ども・近所の人たちそれぞれの境遇
ベトナム戦争の影
兄のような特別な存在の人
人口湖 洗礼 てんとう虫
海のような綿花畑のテキサスの風景


一人の少年とのかかわりが拡げた
自転車で走り回る、見慣れた小さな世界への理解。


そう、中学生の頃までは、自転車でいける範囲が
自分の世界だったな。